「メンタルプログラム」の様子をご紹介します!

冬が少しずつ近づいてきている感じがしますね!

 

ユニバでは曜日によって、様々な講座が行われています。

 

毎週水曜日の午前は、「メンタル」のプログラムが行われています!

講師は、ユニバ施設長の松井さんです!

松井さんは、うつ病に苦しんだ経験があり、病気を乗り越えて働かれている方でもあります!

 

看護師・保険師の免許をお持ちで、過去に精神科病棟に勤められていました。

また、大学などでの講師としての経験もあるそうです!

その経験ももとに、

  • 精神の病気を抱える方が、メンタルを崩してしまう時のよくある原因
  • メンタル不調の改善方法や、予防方法

について教えられています!

 

利用者の方が社会に出て働き出してからも、とても役立つ内容になっています!

今週は、四日市看護医療大学の学生さんが、ユニバに実習に来てくださっていました!

利用者の皆さんと同じ席でプログラムを受講していただきましたが、満席状態になっていました!

今回のメンタルプログラムでは、主に「認知行動療法」について学びました!

 

皆さんは、「認知行動療法」をご存知でしょうか?

認知行動療法では、ストレスを感じた時の反応を、

「思考(=認知)」「気分」「行動」「身体」の4つに分けて捉えていきます。

 

この4つは、互いに影響しあいます。

例えば…

「上司から叱られた」という出来事があったと考えてみましょう!

ここで仮に、叱られた人がネガティブな思考(認知)を持っているとします。

「自分はだめなやつだ…」

すると、

 

  • 憂うつ、怒りといった感情につながったり(気分)
  • 上司と話すのが怖くなって避けてしまったり(行動)
  • 眠れない、食欲がわかない…(身体)

 

というふうに他の3つにも影響し、ぐるぐると悪循環していきます。

これが、うつ病他の様々な精神の病気の原因にもつながっていきます!

 

ですが、この中で、自分の力で変えていきやすい項目が2つあります。

それが、「思考(認知)」と「行動」です!

認知行動療法にも、様々な方法があります。

 

その一つとして、「思考記録表」があります!

こちらは、前回のプログラムで利用者の方が取り組んでいました。

 

↓のような表に書き込んでいくことで、自分の認知の歪みを修正することができ、辛い気持ちも和らぐ効果があります!

いつ・どこで 10月20日(月)
出来事・状況 会社で上司に叱られた。
自動思考

自分はだめなやつだ。

何をやってもうまくいかない。

その時の感情(%)

落ち込み 90%

不安 70%

恐怖 70%

そう思う根拠

今日も、この前も何度もミスをした。

自分は仕事が全然できない。

反証(違う考え方)

前に会社の人に、「Aさんがいてくれて助かったよ」と言ってもらえた。

最近、上司に仕事を褒められることもあった。

適応的思考 自分は仕事のミスをよくするが、会社の人の役に立てていることもたくさんある。
 今の気分

落ち込み 40%

不安 30%

恐怖 30%

利用者の方が、自分の思考記録表を看護学生の方に共有する場面も!

「難しいですね~」と学生さんはお話されていました!

そして今回も、新たなワークに取り組みました!

 

まず、「こんなふうに思った経験はありましたか?」というリストにチェックを入れていくワークです!

 

「物事は良い方向に向かわない」

「自分は役立たずだ」

「私は誰にも好かれない」…

 

当てはまる項目にチェックをしていきます!

皆さん、「う~ん」と頭を抱えながらも取り組まれていました!

 

 

「他人は自分より優れている」には7~8割の方、

「自分は失敗ばかりしている」には6割の方、

「将来に希望がない」には2~3人の方が手を挙げられていました!

少し気持ちがしんどくなるワークではありますが、

「なんだか気持ちがモヤモヤするけど、理由がよく分からない…」という状態の方にとっては、自分が今苦しい理由を見つけられるワークになっています!

また、うつ病の治療方法についても学びました!

 

ひとつは、これまで学んできたような「認知行動療法」

認知行動療法によって、「現実を正しく認識する」ことを目指していきます!

 

 

よく「認知行動療法」は「ポジティブシンキングをする」という誤解をされることもあります。

 

「ポジティブシンキング」は一見良さそうに思えますが、反省すべきことを見落としてしまったり、現実を見れなくなってしまう危険性もあります。

「上司に怒られたけど、まあいっか!」

「今月お金きついけど、使っちゃおう。後で何とかなるよね!」

時には「仕事つらいけど、皆頑張ってるから…」と自分を追い込んでしまう原因にも…。

自分や周りに関することを、過不足なく現実的にとらえていくことが大切になりますね!

また、薬物療法についても学びました!

抗うつ薬と聞くと、飲むのに抵抗感がある方も少なくありません。

副作用が怖かったり、依存性が心配だったり…。

様々な不安がある方も多いと思いますが、今回は正しい知識を学びました!

抗うつ薬は、よくあるお薬と違い、効果があるかどうかは数週間飲んでみないとわかりません。

 

また、人によって薬の相性もあるため、相性の良いお薬が見つかるまでに、8週間以上かかることもあるそうです。

 

 

そして、口の渇きや、体重の増減といった副作用が出る方も少なくありません。

ですが、こういった副作用は、服薬を続けるうちに、次第に無くなっていくことも多いそうです。

 

また、基本的に抗うつ薬には依存性はありません!

講師の松井さんにとっては、薬物療法はおすすめの方法のひとつだそうです!

 

「利用者の皆さんには、いきいきと生活して、社会で活躍してほしいと思っています。

様々な方法がありますが、選択肢のひとつとして、個人的に薬はおすすめです。」

 

もちろん、病院の先生としっかり相談したうえで決めていくことも大切です!

 

利用者の方も、「薬を忘れず、これからもきちんと飲んでいこうと思いました」と発言がありました!

そして最後に、宿題が出されました!

「モニタリング表」です!

 

一時間ごとに区切られた表に、その時の行動と、ゆううつな気持ちの具合を0~100の数値でつけていきます。

7時 起床 ゆううつ50
8時  朝食 ゆううつ70
9時 出勤 電車に乗る ゆううつ90

このモニタリング表をつけることで、

「意外とゆううつな気持ちには波がある」ことが分かってきます!

 

また、特定の行動をしている時に気分が良くなる悪くなるといったことも分かってきます!

気分の良くなる行動は、行動療法にも活かせますね!

また、ネガティブな気持ちを点数化することで、

 

「何となくモヤモヤする…」という状態から、

「今の自分は「ゆううつ」が60点だ」と、モヤモヤした自分を俯瞰するように考えられるようになります!

つまり、このワークに取り組むこと自体が、認知療法になります!

利用者の方には、この日から1週間の記録をつけていってもらいます。

 

私も利用者だった時代に取り組みましたが、1日の中でもかなり波があることに気づくことができ、驚いたのを覚えています!

少し大変ですが、必ず役立つワークなので、頑張って記入していきましょう!

利用者の方からは、

 

「自分の歪んだ認知を改善していきたいです」

 

「今日の朝のことをモニタリング表に書き込んでみて、朝起きた時は少し気分が良いことに気が付きました」

 

「今までより、認知や思考について詳しく分かりました」

 

といった感想がありました!

また、看護学生の方からも、

 

「私も、自分は失敗ばかりだと思った経験があります。認知行動療法で、現実を正しくとらえていきたいです」

 

「今日はダメだと思っても、1日1回は良いことをしてみよう。そうすれば、悪循環にならずに明るくなれるかなと思いました」

 

「気分が落ち込んだ時、何か行動に移せるように、自分を受け止めながら進んでいきたいです」

 

といった感想をいただきました!

「認知行動療法」を活用することで、普段の生活や、お仕事でも生きづらさが少しずつ軽減されていきます!

 

皆さんも、ぜひ活用してみてくださいね!