こんにちは!急に涼しくなったり、暑くなったりして、温度変化が大きい時期になってきましたね。皆様、体調はいかがでしょうか?
今回は、伊勢おやき本舗(製造)でのサブレの型抜き作業を体験させていただきましたので、その様子をお届けします!
★伊勢おやき本舗(製造)とは
ユニバーサル就労センターの姉妹組織で、就労継続支援B型の方が働いている施設です。
主に、伊勢おやき・サブレの製造を行っています。
ユニバーサル就労センターの利用者の昼食も、ここで製造しています。
特に、製造業を目指している方におすすめの訓練の場となっています!
普段、このように何気なくスプラウト(カフェ)で販売されている「四日市 彩サブレ」ですが、どのように作られているかご存じでしょうか?
「生地を作って、型を抜いて、焼くだけでしょ?簡単そう!」というイメージがありませんか?
実は私も、割と気楽に作れるものなんじゃないかと思っていました…。
今回は製造スタッフの清水さんに教えていただきながら、実際に型抜きの体験をしてみました!
清水さんはお菓子作りの達人で、幅広い種類のお菓子の作り方を熟知されている、とても真面目な方です!
今回、型抜きさせていただいたのはココア味のサブレです!
四日市の工場夜景が描かれたものになります!
完成するとこんな感じになります!↓
では、実際の作業の様子を見ていきましょう!
まず、作業に入る前に、異物混入を防ぐため、作業服に着替えます!
↑こんな感じの服装です。夏でも長袖です!!
手をよく洗い、ビニール手袋をして作業を始めていきます!
作業の途中にも、アルコール消毒液でこまめに手を消毒します!
今回は、事前に作っていただいた生地を使って型抜きをしていきます!
「生地を伸ばして、型を抜く」工程を進めていきますが、この作業だけでも、たくさんの道具を使います!
(順にご紹介します!)
はじめに生地を冷蔵庫から取り出します。
ココア味の生地です!
クッキングシートの上に生地を置きます。
さらにもう1枚、クッキングシートを生地の上に置きます。
この状態で生地を伸ばしていきます!
まずはスケッパーで上から押し、軽く伸ばします。
この時、スケッパーの裏表にも注意が必要です!
でこぼこがある面を生地に当てて伸ばしてしまうと、生地もでこぼこになってしまい、形が崩れたり、焼いた後の割れの原因にもなってしまいます!
そのため、でこぼこが無い面を生地に当てて、伸ばします。
伸ばし終わると、こんな感じになりました!
ある程度伸ばせたら、透明のルーラーを生地の両隣に置いて、棒で伸ばしていきます。
ルーラーを置いて伸ばすことで、生地を決まった厚さにできるという仕組みです!
先ほどのスケッパーで生地を伸ばす作業では、このルーラーよりも薄くしないように注意する必要があります!
サブレの型を2つ分取れるような形に伸ばしていきます。
中心から外側へ向かって伸ばします。
縦に長くなりすぎた場合は、横に向きを変え、伸ばしていきます。
伸ばす向きに合わせてルーラーも移動させないといけないので、大変です!
生地がルーラーの厚さと同じになり、これ以上伸びる感覚が無くなったら、伸ばし作業は終わりです!
生地の上のクッキングシートを取り、型を抜いていきます!
↓型抜きの道具です!
今回はココア味の生地なので、この型を使います。
四日市の工場夜景の絵です!
一見、ハンコのように見えますが、実際は中がばねのようになっていて、絵をつけるのと同時に型抜きができます!
型を押す力が強すぎると、焼いた時にひび割れやすくなってしまいます。
逆に弱いと、焼いた時に絵が消えてしまうそうです。
力加減がとても重要な作業です!
型を生地のどこで抜くか、狙いを定めます!
生地の端のガタガタの部分が入ってしまうと商品にならなくなるので、注意しながら位置を決めて、型を抜きます!
↑私が実際に生地を伸ばして型抜きしてみると、超ギリギリになってしまいました!
ある程度、余裕を持って型を抜けるよう、生地の伸ばし方も考えないといけないのが難しいです!
型を取り終えたら、さらにふちの型抜きをします!
先ほど型抜きした所に、ふち抜きの道具をずれないように慎重に合わせて置き、少し回転させます。
この作業をすることで、よりきれいに外側の生地をはがすことができます。
ふち抜きの作業が終わったら、周りの余分な生地を取ります。
そして、型抜きした生地をペーパーからはがして、オーブン用のトレーに乗せていきます。
この時、生地を手のひらには乗せず指先を使うことと、長時間触りすぎないことが大切です!
手で触りすぎてしまうと、生地が手の熱でとけてしまいます!
なんとか2枚できました!
トレーがいっぱいになるまで、この作業を繰り返します!(合計12枚!)
慣れない作業で、やっと私が追加の2枚ほどを作れた頃、清水さんは残りを全部作ってしまいました!さすがですね!
ちなみに、この日の最高気温は、9月中旬にもかかわらず35℃もありました!!
製造内もエアコンはついているものの、外の暑さの影響で熱がこもる上に、作業服も長袖で帽子もかぶっているため、立っているだけでも汗がにじんできます!
ですが、暑さで大変なのは人間だけではありません!
生地も少しずつドロドロにとけてきます!
生地がとけてくると、きれいに型抜きすることも難しくなってきます!
特に、型抜き後にシートからはがす時、生地がぐにゃりと曲がるため、ゆがまないようにトレーに乗せるのに苦労しました…!
また、作業台も腰くらいの高さで、立ちっぱなしで作業するため、腰と首が痛くなってきます!
少し作業しただけでも、とても疲れがきました…!
この作業を毎日のようにこなされているスタッフの方は本当にすごいなと感じました…!
さて、型は抜き終わりましたが、ココア味にはさらにアラザンを乗せていく工程があります!
夜空の星をイメージしたものですね!
清水さんの見本を見ながら、6つずつ決まった位置に乗せていきます。
清水さんが気を利かせてくださり、高めの台にトレーを移して作業させていただきました!
先ほどよりも、だいぶ腰への負担が楽になりました!
アラザンを乗せた後、軽く指で押して埋め込みます。
上に乗せただけだと、焼いたときに生地が膨らんで、アラザンが取れてしまうそうです。
アラザンを押し込む時、油断していると、ビニール手袋のしわの形が生地についてしまうので、慎重に押し込みます!
ピンセットからアラザンがこぼれて、乗せる場所ではないところに落ちてしまうことも何回かありました。
生地に跡が残らないよう、慎重に取って乗せなおします!
とても神経を使う作業です…!
苦戦しながらも、なんとか全部乗せ終わりました!
私がアラザンを必死で乗せている間に、清水さんが伊勢茶味の型抜きを終えていました…!
鮮やかな緑色で、美味しそうですね!
トレー3枚分のサブレの型抜きが終わったら、オーブンに入れて、焼いていきます!
今回の私の作業体験は、ここまでで終わりです!
きちんとサブレがきれいに焼きあがるか、ドキドキしながら帰りました…。
後日、清水さんに焼きあがったサブレの画像を送っていただきました!
ひび割れなども無く、きれいに焼きあがっていて、とても嬉しくなりました!!
苦労した分、感動もひとしおです!!
伊勢茶味も、美味しそうに焼けていますね!!
焼いた後も、一晩中、乾燥機に入れて水分を飛ばしていきます。
また、その後も、サブレの余分なカケラや粉を取り除く作業や、袋詰め作業、箱売り用の箱を折る作業などが続いていきます!
このようないくつもの作業を経て、やっとスプラウトで販売できるんですね…!本当に大変な作業です!
最後に、清水さんに、サブレ作りの中で一番大変だと感じる作業についてお聞きしました!
清水さん
やっぱり生地作りが一番大変ですね。
夏場は暑いので、作業をしている間にどんどん生地がとけてきてしまいます。
夏場と冬場を比べると、サブレの焼き上がりも全然違いますね。
あと、型抜きで余った生地を集めて混ぜる時、とけ具合が違う生地を混ぜてしまうと、マーブル模様になってしまうので、同じ濃さになるよう気を付けています。
今回の体験で、サブレの型抜きだけでも、気を付けないといけない事がたくさんあり、1枚作るだけでもこんなに大変なんだということが実感できました!
立ったまま作業を続ける体力だけでなく、繊細な作業をする力も必要なんだなと感じました。
生地もこんなに繊細なものなんだと初めて知る事ができました。
また、生地作りや袋詰めといった、型抜き以外の作業でも、それぞれに見えない苦労がたくさんあるんだろうなと思います。
普段サブレを作ってくださっている製造スタッフの方や、訓練生の方にもっと感謝しないといけないなと感じました!
スタッフの清水さん、今回は暑い中にも関わらず、とても優しく丁寧に教えていただきありがとうございました!
さて、サブレ作りをしているもう一方では、新商品の開発会議が行われていました!
その様子を、後編の記事でお届けします!
★完成したサブレは、「トレーニングカフェ スプラウト」で販売されています!
左側の箱入りセット(8枚入り)が1,000円、
右側のばら売りは1枚100円で購入できます!
こにゅうどうくんや、四日市の名産品などの絵柄があり、四日市の魅力が詰まったサブレになっています!お土産にもぴったりです!
ぜひご賞味ください!
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