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【スプラウト】『まちゼミ』が行われました!

急に冷え込みが激しくなってきましたね!風邪などで体調を崩される訓練生の方も増えてきています。

 

今回は1026()にトレーニングカフェ スプラウトで行われた『まちゼミ』の様子をお届けします!

 

 

まちゼミは計3回行われましたが、今回は26()11:0012:00の部を取材させていただきました!

前回のスプラウトの記事でもご紹介させていただいたイベントです。

 

スプラウト店長の濵口さんが講師となり、フードロスを減らす工夫についての講演を行いました!

🌱『トレーニングカフェ スプラウト』とは?

ユニバーサル就労センターやB型事業所の訓練生の方が、店員として実際に調理・接客・清掃といったトレーニングをするためのカフェです。

★より詳しい内容は、youtubeの動画でもご紹介しています!

スプラウトは、「色んな人が生きやすい社会」を目指すために、「障害を抱える方が一歩ふみ出すための場所」として2017年に誕生しました。

 

ですが、同時に「お店として、美味しいものを出すこと」「食品ロスを出さないこと」も目標として掲げており、そのこともあって今回のまちゼミに応募されたそうです。

今回の講演には、一般の方など5名の方にご参加いただきました!

はじめに、そもそも「フードロスとは何か?」というお話がありました。

 

濵口さんからのクイズです!

次のうち、フードロスに当てはまるものはどれでしょうか?

一般の方からは、「5の「おもちゃのケーキ以外」かな?」と回答がありました。

 

正解は、1,2,4,6です!

5の「おもちゃのケーキ」は、一般の方の回答の通り、そもそも食べられないのでフードロスにはなりませんね。

 

3の「卵の殻」も、実は同じ理由で、フードロスには当てはまりません!

もともと食べられないものなので、フードロスに含まれないんですね。

 

「フードロス」とは、「食べられるのに捨てられてしまう食品」ということですね!

日本の食品ロスの現状についての紹介もありました。

 

食品ロスには、飲食店や卸売市場などの企業から出る「事業系と、私たちが家で食べ残したりして出る家庭系があります。

ここで、2つ目のクイズです!

 

日本の食品ロスの量(令和4年度の推計値)は、「事業系」と「家庭系」を合計すると、約472万トンあります。

 

さて、このうち、「事業系」と「家庭系」、どちらが多いでしょうか?

一般の方で、「事業系の方が多いと思う」と答えた方は2名、「家庭系の方が多いと思う」と答えた方は2名で、2つに大きく分かれました!

 

答えは、「事業系」「家庭系」は、それぞれ約236万トンで、「ほぼ同じ」とのことでした!

1年間に約236万トンと言われても、少しイメージがわきにくいですね。

1人あたりにしてみると、1日に約103gで、おにぎり1個分とほぼ同じ量を捨てている計算になります。

 

年間にすると、なんと約38kgにもなってしまいます!

家庭系食品ロスの主な内訳は、

  • 直接廃棄 (賞味期限切れで捨ててしまう) 43%
  • 食べ残し 43%
  • 過剰除去 (野菜の皮を厚く剥きすぎてしまう) 14%

などがあります。

このうち、料理をする時に大きく関わってくるのが「食べ残し」「過剰除去」で、合計で57%にもなります!

今回の講演では、主にこの2つについて、「作りすぎない」「食べ残さない」をテーマに対策を考えます!

※フードロスについてのさらに詳しい内容は、前回のブログでも紹介しています!

食べきれない食材を回収する「フードドライブ」といった取り組みもあります!

 

ブログはこちら➡食品ロス講座のブログ

フードロスの削減として、まず食品のリメイクを考えました!

 

そのアイデアを実現させたものとして、実際に参加者の方にリメイクお菓子が提供されました!

「美味しそうだなぁ…」と思って見ていたところ、私のところにもお菓子が運ばれてきました!なんと、私の分も用意して下さっていたそうです。

 

とても嬉しいサプライズです!ありがとうございます!

実際に食べさせていただいたので、味についてもご紹介します!

左から、「マーマレード パウンドケーキ」

 

ケーキの隣にあるのが「サブレ・ヴィエノワ」

(クリームのような形をしたお菓子です)、

 

白いお団子が「ごはんでお団子」というお菓子です!

「マーマレード パウンドケーキ」は、みかんなどの柑橘類の味がする、ふわふわのケーキでした!

 

ジャムは余らせてしまうこともあるので、美味しいパウンドケーキを作れると、上手に消費できそうですね!

「サブレ・ヴィエノワ」は、卵白を使ったお菓子だそうで、甘さは控えめで、とても優しい味わいでした。

食感は柔らかくサクサクで、口の中でスッとくずれました。

 

普段、スプラウトで販売されている「彩サブレ」は、卵黄を使って作られているそうですが、こちらは味がしっかりついているのに対し、「サブレ・ヴィエノワ」は卵白を使用しているためか、とても控えめで優しい味がしました。

 

不思議な魅力のあるお菓子だと感じました!

「ごはんでお団子」は、材料がご飯だと言われても分からないくらいに、しっかりとお団子のもちもちした弾力がありました!

 

今回はかなり細かくお米をつぶして作ってくださったようで、ご飯の粒感は全然なく、普通のお団子として全く違和感の無い食感でした!

それから、みたらしだれの味が絶妙でした!

醤油の塩分と、お砂糖の甘みのバランスがとても良く、とても美味しくいただけました。

 

今回は製造の方がお団子の表面を焼いてくださったようで、より美味しそうに見えました! 

「ごはんでお団子」は、はじめにレシピが配布されていました。

 

ですが、参加者の方から「パウンドケーキと、サブレのレシピも欲しいです!」という声があり、製造スタッフの清水さんにも急遽来ていただき、レシピのコピーを配布していただきました!

順にレシピを紹介します!

●『ごはんでお団子』のレシピ

 

 

今回のお菓子は、製造(伊勢おやき本舗)の皆さんが作ってくださっていましたが、お団子を作っている様子の写真を、製造スタッフの清水さんに提供していただきました!

ユニバーサル就労センターの訓練生の方が、清水さんと一緒にご飯をつぶしているところです。

根気のいる作業ですね…!とても大変そうです!

 

今回のお団子はご飯の粒の感じは全くしなかったため、本当に細かく根気強くつぶしていただいたんだと思います。

とても美味しく作って下さり、ありがとうございました!

レシピに書いてある通り、あえて粗めにつぶして、五平餅のようにするのも良いみたいです!

 

みたらしだれだけでなく、きな粉をつけたり、色んなアレンジ方法がありそうですね!

●『マーマレード パウンドケーキ』 のレシピ

製造スタッフの清水さん考案のレシピです!

家庭で作る場合、材料は半量で良いそうです!

 

家庭でも作りやすいよう、バターではなくマーガリンを使うレシピにされたそうです。

余りがちなジャムをたくさん消費できるレシピです!

●『サブレ・ヴィエノワ』のレシピ

料理をしていると、卵黄だけが必要で、卵白を捨てないといけない場面もありますよね…。

このレシピは卵白だけを使うので、そんな時にピッタリです!

 

生地を練った後、クリーム用の絞り袋に入れて、好きな形に絞って焼けば大丈夫だそうです!

 

今回は渦巻き型でしたが、レシピに載っているギザギザ型やハート型にしても楽しそうです!

また、今回のお菓子以外にも、様々なリメイク料理があります!

消費者庁が出しているレシピをご存じでしょうか?

私も、今回の講演で初めて知りました!

クックパッドに、消費者庁が作成したレシピが投稿されています。

10月29日時点で、1003品のレシピがあります!

 

消費者庁のキッチン(クックパッド)

「レシピを検索」欄に食材の名前を入れると、その食材を使ったレシピがたくさん出てきます!

「例えば、この時期だと、そうめんが余ってしまうこともあるのではないでしょうか?」と濵口さん。

 

「乾麺だから、しばらく置いておいても大丈夫…」「食べたいけど、ゆでると暑いしな…」と、つい放置して賞味期限が近づいてきてしまったり、「ゆですぎて食べきれなくて、余ってしまった!」ということもありますよね!

消費者庁のクックパッドのページにアクセスして、「🔍レシピを検索」のところに「そうめん」と打って検索してみましょう!

 

たくさんレシピが出てきましたね!

 

茹でてしまったそうめんは『冷やしみたらしそうめん』、茹でる前の乾麺は『そうめんを使ったアランチーニ』という風にアレンジできるそうです。

(クリックするとレシピに飛べます!)

 

茹でる前、茹でた後のどちらも対応したレシピがあるのが嬉しいですね!

また、他の参加者の方からは、「健康的だと思って、高野豆腐切り干し大根をよく買いますが、余ってしまうんです…。」との声がありました。

レシピを検索したところ、高野豆腐は『から揚げもどき』や、『高野豆腐のバナナケーキ』といったユニークなものがありました!

参加者の方は「健康に気を使っているから、バナナケーキはちょっとな…」という反応でしたが、レシピの材料をよく見ると、砂糖ではなくはちみつを使うということが分かり、それなら大丈夫かな?とのことでした。

切り干し大根は、『からしめんたいこマヨピザ』や、『ぱりぱり漬け』といったレシピがありました!

また、食品を冷凍保存することで、長く保存しておくという工夫もできるそうです!

濵口さんが、本を見せながら、色々な食材の冷凍保存の方法を教えてくださいました!

例として、たけのこを冷凍保存するときは、アクを取った後に表面に砂糖をまぶし、使いやすい量に分けてラップにくるんで保管すると良いそうです。砂糖を使うのが意外ですね!

キャベツは、さっと炒めて冷水にとり、水気をとってラップして保存すると良いそうです。

その他の食材についても、それぞれに適した保存方法があります!

 

一例として、冷凍食品で有名な「ニチレイフーズ」が、冷凍保存の方法を紹介しているページがあります!

画像付きで、とても分かりやすく解説されています!

ニチレイフーズ 冷凍保存のテクニック

 

冷凍保存の方法だけでなく、解凍や、解凍後の調理のテクニックまで詳しく紹介されています!

冷凍保存は食材を長持ちさせる便利な方法ではありますが、食材の細胞が壊れ、解凍した時にはベシャッとしてしまうというデメリットがあります。

 

そのため、メインに用いるというよりも、細かく切って混ぜるといった方法で使うと良いそうです!

講演の内容は以上です!

 

参加者の皆さんが、様々な理由で食品ロスについて悩んでいることが分かりました。

 

私も、野菜を腐らせてしまったり、そうめんの食べ残しをしてしまったり…思い当たる食品ロスがたくさんあるなと感じました。

 

消費者庁のレシピや、冷凍保存など、新たに学べたことも多く、今後の家での料理でも活用してみようと思いました!

今回の講演は、濵口さんもとても緊張されていたそうで、「お菓子を出すタイミングなどで焦ってしまって、時間配分に失敗したな…」と講演後にお話されていました。

私がまちゼミを取材させていただいている間、あまりそのような雰囲気を感じさせず、しっかりとお話されているように見えていたので、そのことを聞いて驚きました!

 

とても緊張されていた中でも、快く取材をOKしてくださり、本当にありがとうございました!

皆さんも、今回ご紹介したテクニックなどを使って、フードロス削減にチャレンジしてみませんか?

 

取材に協力していただいたスプラウトのスタッフの皆さん、参加者の皆さん、ありがとうございました!

★スプラウト イベントのお知らせ

11月も、スプラウトでは様々なイベントが開催されます!

 

★サポステ ピアサポート講座 (16日(土) 13:30~15:30)

「北勢地域若者サポートステーション」が開催する講座です!

今回のテーマは、「イラストレーターの仕事をのぞいてみよう!」となっています。

 

実際にイラストレーターとしてお仕事をされているJPさんという方が講師となり、イラストのお仕事の進め方や、キャラクターデザインのお仕事についてのお話をされる予定です!

 

お気軽にご参加ください!

 

★歌声喫茶 (毎週水曜日 13:30~16:00)

スプラウトでカラオケを楽しめます!

「訓練生参加あり」の日は、ユニバーサル就労センターや、虹のふもとの訓練生の方も参加されるので、とても盛り上がります!

一般の方も参加可能ですので、ぜひご参加ください!

★とまり木カフェ (2日(土)、28日(木)  15:30~17:00)

四日市市の傾聴ボランティア団体である「四傾聴」さんが主催するイベントです。

 

傾聴の訓練を受けたボランティアの方に、安心してお話を聞いていただける憩いの場となっています。

ぜひお気軽にご参加ください。

★eスポーツ&ボードゲーム大会 (15日(金) 13:30~15:00)

ニンテンドーSwitchや、PS5を使ったゲームや、様々なボードゲームを楽しめます!

 

ユニバーサル就労センターと、虹のふもとの訓練生の方が主に参加されますが、一般の方も大歓迎です!

一緒に楽しくゲームをしてみませんか?

ゲーム大会の雰囲気を知りたい方は、前回のブログをご覧ください!

ゆにばブログ 『eスポーツ&ボードゲーム大会』を行いました!


スプラウトでは、見学・体験を随時受け付けています!

接客に抵抗がある方でも、はじめは接客無しで、調理や清掃から始めることもできます!

 

※ユニバーサル就労センターの訓練生以外の方でも利用できますので、お気軽にご相談ください!

 

スプラウトTEL:☎059-390-0546