土曜日の講座の様子をお届けします!

11月ももう終わりに近づいてきましたね!

ユニバでは、毎週土曜日の午前中は「ビジネススキル・マナー 自己理解・伝達」のプログラムが行われています!

講師は、ユニバ副施設長で、ユニバ利用者の支援・指導、面接同行、就労定着支援などを日々行っている中井さんです!

 

就労支援員として利用者の面接同行をされていることもあり、障害者就労の現実を一番深く理解されている方でもあります!

今回は、11月22日(土)の様子をお届けします!

この日は、

  • ジェットコースター人生 トイレ清掃員編
  • ユニバ利用者Aさんの面接練習
  • 様々な雇用形態

について学びました!

はじめに、「ジェットコースター人生」という本のつづきを学習しました!

こちらの本は、著者の方が実際に経験してきたことが書かれています。

 

お風呂の清掃員、車の販売員、和食職人、トイレ清掃員と、とても様々な仕事に移り変わっていく、まさにジェットコースターな人生が書かれています!

この日は、トイレ清掃員のお仕事についてでした。

舞台は、奥多摩の山奥にあるトイレのお話でした。

雨が降った後などで泥水が入口にあると、それを踏んで中にお客さんが入っていき、男性用トイレの小便器の周りの床が、次々に汚れていきます。

 

また、お客さんがトイレを使うたび、排泄物で汚れていきます。

著者の方は、それらの床の汚れを雑巾で一生懸命掃除され、その後疲れて床に寝そべってしまいました。

そこにちょうどお客さんが入ってきてしまい焦ったそうですが、「寝られるほど綺麗なんですね!」と褒めていただけたそうです。

トイレ掃除の汚さ、大変さ、トイレを使う人のことを考える大切さなど、様々なことがとてもリアルに描かれていました。

利用者の方は、「自分も過去にトイレ掃除のお仕事をしていたことがあるから、共感しました」という方も!

本文で出てきた、「トイレは人生の縮図だ」という言葉が印象的でしたね。

 

お仕事に対する姿勢や、大切な考え方がたくさん詰まった回でした!

次に、Aさんの面接練習をしました!

これまで、ある車の会社で実習をしてきたAさん。

 

最終面接に向けて、普段から中井さんと何度も練習を積み重ねてきました!

そして今回の授業でも、皆の前で面接の様子を見てもらうことに!

 

中井さんが面接官となり、練習をしました!

面接官「志望動機を教えてください」

Aさん「御社の車が好きで、実習もやってみて、自分に合っていると思いました。」

 

 

面接官「長所と短所は何ですか?」

Aさん「私の長所は、人の話を最後まで聞けるところです。短所は、コミュニケーションが苦手なところですが、普段から話していると、話しやすいです。」

 

面接官「コミュニケーションが苦手なのに、長所で「人の話を最後まで聞ける」というのは、なぜですか?」

Aさん「仕事の指示を最後まで聞きたいからです。」

 

 

こんなふうに、詳しく深堀りされる場面も!

これは、ユニバで面接練習をしているからこそ聞かれる質問でもあります。

企業の方は、「ユニバの職員にこう言うように言われて、丸暗記してきているだけなのでは?」と思っていることも…

 

そこで変化球のような質問をして、本当に本人が理解できているのかを確認したいという意図があるそうです。

また、「朝何時に起きますか?」「自分で起きていますか?」といった質問もありました!

実はこれは、つい最近あった、別の会社の面接同行で実際に聞かれた質問です!

趣味は何ですか?という質問で、様々な答えの中で「料理」も挙げられたAさん。

 

面接官「料理が好きだそうですが、ご家族のお手伝いもされているんですか?」

Aさん「はい。毎日、母の手伝いをしています。」

 

面接官「包丁も使えるんですか?」

Aさん「はい。使えます。」

一見すると、車の会社とは何の関係もないお話のように見えますが、

意外と「基本的な生活習慣・家事などが自分でできるか?」といった自立に関係する部分は、会社の方にとって重要になってくるようです!

 

中井さんも面接同行してみて、「こんなことも聞かれるんだ!」と、かなり意外な視点だと感じたそうです!

Aさんは、

  • 前職の退職理由
  • 実習でのこと
  • 自分の病気・通院、配慮してほしいこと

といったことも、しっかり伝えられていました!

面接官「最後に何か伝えたいことはありますか?」

Aさん「御社の車が好きです。足回りがしっかりしているところが魅力だと感じています。入社して、御社で一緒に車を作りたいと考えています。ぜひ、私を採用してください。」

 

その後、退出の礼もしっかりとされ、面接練習を終えました!

最後の答えも、企業の方の心をぐっとつかむ内容になっていましたね!

利用者の方や、他のスタッフの方は、「Aさん、相当練習してきたんだね」とびっくりされていました!

Aさんの面接は、この日から数日後でした!

 

本番でも、今回のように落ち着いてお話して、しっかりAさんの魅力が伝わるといいですね!

🌟追記
11月27日(木)に、Aさんの内定が決まりました!!
本当におめでとうございます!!🎉

最後に、「雇用形態」について学びました!

雇用形態には、一般就労と、福祉的就労があります。

まず、一般就労は、雇用主との雇用契約があり、会社の一員として責任や役割が求められます!

そして、一般就労は、「一般雇用」「障害者雇用」に分かれています!

 

障害がある方が就労する際、

  • クローズ(一般雇用で障害を隠して就労)
  • オープン(障害者雇用で障害を明かして就労)

の2つの選択肢があります!

現在、企業は40人に1人の割合で障害者を雇わないと、国にお金を払わないといけない決まりがあります(法定雇用率)。

 

国にお金を払うより、障害者を雇った方が得だ、ということになりますね。

しかし、そうは言っても「働ける人」「戦力になる人」が求められます!

そのため、事業主が全て個人のニーズに合わせてくれるわけではない、ということです!

「障害者雇用だからといって、何でも配慮してもらえるわけではありません」と中井さん。

また、障害者雇用の求人票に障害の内容の指定(身体・知的・精神)が無い場合であっても、実際には「身体障害者の人しか採用しません」というケースもあるそうです。

 

 

「精神の人は応募してこないでほしい」

「精神といっても、知的障害の人だけ採用したい」という企業もあるそうです。

 

 そういった、

「言わないだけで、実際は存在するルール」

「応募してみたら書いてあることと違った」

 

という現実的な厳しさについて利用者の方にお話されました。

「精神の病気について、理解は進んできてはいるものの、一般の人はまだまだなことも多いです。」と中井さん。

 

自分の病気を理解して、相手に伝える力が利用者の方に必要なスキルになってくるとお話されました!

福祉的就労についても、就労継続支援A型・B型、就労移行支援、地域活動支援センターなど、様々あることを学びました。

そして、利用者の方に、「自分が企業の方に配慮してほしいこと」を挙げてもらいました!

  • 通院の日は、お休みがほしい
  • 時々、声をかけてほしい
  • 声での指示ではなく、紙のマニュアルでの指示にしてほしい
  • 体調悪化した時、休憩や服薬をさせてほしい

など、様々な意見が出ました!

次回以降の授業で、「今回挙げてもらった内容について、自分が企業の人だったら許せるかどうか?」を考えていくそうです。

 

利用者の方が企業側の視点を持つためにも、とても大切な内容になりますね!

土曜日の中井さんのプログラムでは、このように就職に必要な視点や力が身につく内容がいっぱい詰まっています!

 

現実的で厳しいお話もありますが、ユニバを卒業された後、長年働かれている精神の病気の方もたくさんいます。

皆さんも自分に合った職場で安定して働いていけるよう、自己理解を深め、少しずつ力をつけていきましょう!